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ブレインフォグにスーパーライザー

当院で使用している”スーパーライザー”という医療機器は新型コロナウイルス後遺症である”ブレインフォグ”に有効であるというお話。

 

スーパーライザーとは、近赤外線を虫眼鏡の要領で集光しレーザー光線の様に患部あるいはポイントに照射する機械です。

 

用途は様々ですが、一番メジャーな使い方は首にある”星状神経節”に照射し交感神経をブロックする施術です。効果としては、血管拡張作用による脳内血流の増加です。

 

”ブレインフォグ”とは、新型コロナウイルス罹患後に一部の人に起こる”脳の霧”のことで、CTなどで確認されます。認知機能障害、無気力、鬱、倦怠感などが主な症状ですがメカニズムははっきり分かっていません。しかし、一部あるいは全体的な脳血流の低下がみられることから、血流低下部位に磁気装置を当てて刺激する方法や、スーパーライザー照射法などが試されています。

 

自律神経である副交感神経が優位になると血管拡張作用によって血流は増加するのですが、直接的に脳内血流を増加させることの出来る方法は限られています。温熱療法・鍼灸・入浴などと比較しても最も脳内血流が増加したのはスーパーライザーのよる交感神経ブロックであるというデータがあり、照射には痛みは全く伴わない安全な方法である為注目されています。

 

後遺症も大半の方は自然治癒していきますが、一部長引いてしまっている方には是非お勧めしたいアプローチです。