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起立性調節障害

起立性調節障害の症例です。

 

小児期から大人への変わり目に起きやすい”起立性調節障害”。検査でも異常が出ることがほとんどなく、不定愁訴として扱われる場合も多く、不登校の原因にもなったりと本人にとってはとてもつらい症状です。原因は自律神経の異常に加え、精神的問題や環境にも大きく左右されます。

 

<年齢>

 

中学3年生ー女子

 

<主訴>

 

立ちくらみ、イライラ、寝坊、頭痛、便秘、冷え症、寝付きが悪い

 

<検査>

 

病院での検査では特に異常はありませんでしたが、当院にて行った自律神経チェックリスト、問診、シェロング起立試験では陽性を示した。次にカイロプラクティック神経学検査も行った。

 

結果、自律神経機能に乱れがみられ様々な症状を起こしていると推測された。事前に病院で検査をしていたこともあり、アクティベータメソッドカイロプラクティックで施術を行うことができた。主に頸椎や上背部に多くの神経機能異常が見つかりました。

 

<結果>

 

 1週間おきに3回施術を行い、睡眠の問題、立ちくらみの問題はほぼ消失。冷え性や便秘は残存。シェロング起立試験でも陰性になり大幅に不安感は解消しました。今後は2週間に一回の頻度で施術を行っていきます。

 

<考察>

 

中学生ということもあり、身体的・精神的に不安定になりやすい時期です。普段健康的であっても起こり得ることです。また、部活動での疲労の蓄積やスマホの過剰使用、友人・親子関係など様々な要因が重なって起こっていると考えられます。不安・怒りなどの感情が続くと視床下部(自律神経・免疫・内分泌の司令塔)にマイナスの影響を与えてしまい、自分でコントロールすることが難しくなります。

 

アクティベータメソッドによって全身の神経機能異常の改善と近赤外線レーザーでの星状神経節照射(視床下部の血流量増加)よって大幅に症状改善が見られました。生活習慣の見直しなど本人の意識も大切ですが、出来るだけ早期に抜け出す為にはこの様なアプローチも効果が期待出来ます。間違っても”本人が怠けているだけ”とか”性格が弱いだけ”などとは考えないでください。

 

一度改善してもしばらくすれば再発してしまう場合は、脳にインプットされた記憶が原因になってきます。この場合も適切に対処すれば問題有りません。

 

症状の辛さで不登校になったり、部活動が出来なくなる前に早めのアプローチをお勧めします。