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側弯症

側弯症とは背骨が左右に弯曲した状態を指します。

 

幼少期に医師から指摘されたり、学校の健康診断で発見される場合があります。中には大人になってからレントゲン検査で分かる例もあります。

 

幼少期で発見された場合、弯曲角度が一定以上になれば矯正の為金属の固定具が必要になり、成長と共に徐々に改善が期待出来ます。

 

今回は腰痛で来院された患者さんのお話です。

 

<主訴>

 

・片側腰部痛

 

・肩こり(全体的に)

 

・片側の坐骨神経痛

 

※ご本人のお話では、側弯症があり、他の整体や整骨院で背骨や骨盤のゆがみが原因だと言われた。整形外科でも側弯症(経過観察)の診断と変形性腰椎症を言われ、牽引や痛み止めの服用を勧められた。

 

<当院に来院されるまでに試した施術>

 

・マッサージ(整骨院にて週に2~3回)

 

・鍼

 

・ストレッチ

 

・整体

 

・筋トレ

 

・骨盤矯正

 

・痛み止め

 

・リハビリ

 

<結果>

 

・施術後2~3日で元に戻り、改善していく傾向は感じない

 

 

<当院初回施術>

 

・側弯症の背骨構造的問題と機能的問題の違いを説明。

 

・過去の受傷動作の苦手意識を指摘⇒悪いイメージが頭に残っている⇒無意識に身体が緊張

 

・痛みの感じる部位と原因になっている部位の違いを説明

 

※急性の症状では無いので炎症の問題を除去。レッドフラッグも無いので医療機関には紹介せず。

 

 

アプローチは神経筋肉機能異常(機能的問題)を改善すべく、アクティベータメソッドのみを行いました。マッサージやストレッチなど直接患部にアプローチをし、症状を誤魔化してしまうことは今までの対症療法の繰り返しになるのでご本人理解の元行いませんでした。背骨のゆがみを無理やり整える様な操作は決して行いません。

 

<結果>

 

・痛みの程度(腰部痛)

 

10⇒3(一週間後)

 

10⇒1(二週間後)

 

<考察>

 

現在は多少の肩こり感、気にならない程度の腰痛(坐骨神経痛は消失)があるくらいです。患者さんいわく、今までは背骨の歪みなど構造的な問題ばかりに気がいっていて、腰を曲げたり歩いている際にいい姿勢をしなければいけないという意識が強かったが、現在は出来るだけ腰などに意識を持っていかない様にしているそうです。精神的にも楽になり、整骨院に頻繁に通院していた時間を有効に使えると喜んでおられました。現在も定期的に通院しケアを受けて頂いています。

 

※内科的な病気が原因で起こっている側弯症には対応出来ない場合があります。

 

今ある症状を緩和するだけだったら、病院でブロック注射や強い痛み止めを飲む方が効果は高いです。むやみやたらに骨盤矯正やマッサージなどを受けるよりよっぽどエビデンス(科学的根拠)があります。慢性の場合でも、今までのアプローチを全否定することはありません。新しい知識にバージョンアップして頂き、徐々に正しい道に進んでいただけたらと思います。