· 

サッカー日本代表

昨晩のサッカー日本代表の試合見られましたか?サッカーに携わっている方だとかなりの割合で見られたのではないでしょうか。何といってもW杯選手発表の前日の試合でしたからね。

 

結果は残念ながら2-0の完敗で、本番で無かったことが一番の収穫でした。もちろん選手は手を抜くなんて気持ちは無く必死でプレーしていました。しかし結果が出ませんでした。

 

この試合に限らず、いつも感じるのはシュートの中途半端さです。韓国や中国、東南アジアのチームですらその様な感覚を抱くことはありません。何で最後のフィニッシュが上手くいかないのか……。枠に飛べばいい方で、力んで全然違う方向に飛んで……。決定力不足と言われて何年になるでしょうか。海外で活躍している選手はDFやMFばかりで、中々生粋のFWが出て来ません。

 

 

近年日本のトップアスリートも海外の選手と争えるまでになっています。陸上でもメダルを取るなどしています。身体能力は確実に進化しているのです。ではなぜサッカーの様な競技では中々難しいのでしょうか?

 

答えは簡単!!

 

シュートを思いっきり振り抜いていないからです!

 

枠に飛ばなかったらどうしよう…。もっとゴールに近い選手がいるかもしれない…。外したら恥ずかしい…。自分のことよりチームのことを考えてから身体が動いているのです。チームスポーツなので当たり前という方もいるでしょうが、海外の選手はどうでしょうか?目立っていくらの世界です。本能的に身体が動いているのが海外の選手です。この一瞬の判断の差が勝敗を大きく左右しているのは言うまでもありません。さらにパスでも同じようなことが言えます。相手に取りやすい位置にパスを出す練習をするのが日本人。出されたパスに追いつける様に努力するのが海外の選手といったところでしょうか。日本人選手はプレー中腰が高く棒の様になっている様に見えます。次の動作に時間がかかって当たり前です。

 

 

運動学的にも足を振り抜かないシュートは身体(特に股関節)の負担が非常に大きいということは常識です!

 

車で言うと、走っていて急に壁にぶつかるのと同じです。中の人は前に放りだされケガをします。股関節の中でも同じことが起こっているんです。ケガの予防の観点からもしっかり振り抜く訓練を小さい時から習慣にしないといけません。そのうえでコントロールを身に付けて下さい。

 

これは、サッカーに限らずどの競技にも言えることです。例えば日本人のバスケットのシュートフォームは皆良く似ています。綺麗ですが個性がありません。学生時代に形を叩き込まれます。NBA(アメリカプロバスケットボール)などを見ているとかなり個性的なフォームの選手が多いですが、入る確率は日本人よりかなり高いんです。シュートに必要な身体全体の使い方、手の向きなど最低限のポイントだけしか指導されません。後は選手の個性を尊重します。

 

 

日本人特有の”組織力で戦う”という言葉によって選手の個性が失われてしまっているのが現状ではないでしょうか?本田選手や長友選手など海外で活躍している選手は”個”があってこその”組織”という認識が高いですが、周りがついていけてないことが問題です。

 

 

 

日大アメフト問題であったように、指導者の心理的なな圧迫が無意識の緊張を生み、冷静な判断力さえ奪います。いかにリラックスした状態を選手に作れるかが本来は指導者の腕の見せ所です。余分な緊張は何のメリットも無くデメリットしかありません。日本の指導現場の意識改革が進まなければ世界で活躍出来る様な選手はほとんど出てこないでしょう。

 

シュートを思いっきり打ち決まった時の爽快感、離れた距離から決めたシュート、キャプテン翼の様な人間離れしたシュート、本来の楽しさの延長に競技スポーツがあって欲しいと願います。