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膝内側側副靭帯損傷

膝内側側副靭帯損傷
膝内側側副靭帯損傷

膝の痛みの原因として靭帯損傷があります。特に内側の保護をしている靭帯の損傷頻度が高く、高齢者の場合に加齢性の変形性膝関節症だと自己判断してしまい、放置してしまっていることもあります。普段の膝の痛みが内側にあるので、痛む場所が近く判別が難しいことが原因でしょう。

 

原因は突発的な外力(転倒・バランス崩しなど)が多いのですが、微小な反復的なストレス(膝に負担のかかる身体の使い方)でも徐々に靭帯を損傷してしまうこともあり注意が必要です。

 

<損傷程度の分類>

 

・レベル1……関節動揺性(-)・膝外反テスト(ー)・圧痛(+)

 

・レベル2……関節動揺性(-)・膝外反テスト(+)・圧痛(+)

 

・レベル3……関節動揺性(+)・膝外反テスト(+)・圧痛(+)

 

 

レベル1,2の場合は、テーピング固定しながら損傷部位の炎症を抑え、組織の修復を促します。さらに受診直後より神経関節機能障害の回復を行います。

 

レベル3になると内側側副靭帯のほか十字靭帯や半月板も痛めている場合があります。病院でギブス固定が必要になることがおおいでしょう。この場合でも早期に可能な範囲で神経関節機能障害を改善するアプローチを行います。

 

 

靭帯損傷は初期の適切な対処をすることで比較的良好な経過をたどります。しかし、痛みの除去(通常は2~3週間で疼痛は消失)だけでは将来的に半月板の問題や変形性膝関節症に移行するなどの問題が現れる可能性が高くなりますので、しっかりとした方法を選択しましょう。

 

 

臨床的にみると、十数年前の捻挫や打撲が現在の症状の根源になっている方も多くおられます。慢性的に湿布やサポーターなどで誤魔化している方は一度ご相談ください。神経関節機能障害は今からでも改善出来ます。身体は消耗品ですのでアプローチは早ければ早いほどいいでしょう。